『郵趣鶏助集』第7輯

日本を代表する古参郵趣会として著名な、日本郵楽会創立70年を記念して刊行されたのが本書で、会員のコレクションから単品で或いはリーフの形で、ご自慢のマテリアルが紹介されています。

既に、多くの方がお持ちだと思いますが、本書は美しいカラー図版を見て楽しむだけでは、宝の持ち腐れになってしまうので、ぜひ解説ページを熟読していただきたいと思います。
なぜなら、そこから読み取れるのは所蔵者のマテリアルに対する拘りの数々。
「収集家とは、このようなものなのだなぁ・・・」と、今さらではありますが「収集の拘り」の大切さに、改めて気がつかされたしだいです。

これらの解説は、よく有りがちな(自分もそうです)サラッと流したリーフ解説のような薄いものではなく、例会で例えるならば1つのマテリアルに対して、15分とか20分は最低でも語れるというコテコテさ。

実は最近、まじめにじっくりと読む郵趣雑誌が皆無で、斜め読みはおろか、ちら見でお終いであることが多いのですが、本書(雑誌ではありませんが)は、隅から隅までじっくりと読まさせていただきました。

ただ、1つだけ残念な点があります。
それは装丁が悪いこと。
これは中身が素晴らしいのに対して、極めてアンバランス。
特に悪かったのは紙質で、腰が弱く、そのためペラペラ、フニャフニャで、本の保存という視点ではよくありませんでした。
特に表紙には、もっと重い紙を選択するべきではなかったかと思います。

『郵趣鶏助集』第7輯」への2件のフィードバック

  1. 成程、「鶏肋」か
    解説を読ませて頂き納得しております。
    郵趣文献もタイトルだけでは内容もよくわからないので手を出し難い面も有ります。この本は是非読みたいものです。ただオークション等でも見た記憶は有りませんね。製本の杜撰さで残されずに多くは破棄されてしまったのでしょうか? まあ気長に待ってましょうかね。ただ、それまで…

    1. ご紹介した第7輯は、まだ出たばかりなので鳴美から入手できますよ。
      6輯までは古書扱いですね。
      出ることは少ないのですが、ごく稀に見ることはあります。

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