郵便ラッパ

良き友人である吉田女史からの手紙を、毎月楽しみにしているのですが、今月は「文月」なので画像の特印で昨日配達されて来ました。
切手も特印と同じ郵便ラッパです。

この郵便ラッパ、日本では明治28年から郵便逓送人および配達人が、その必要がある地域で携行するようになったとか。
主として猛獣(熊)予防と船着き場への連絡用とのことですが、同様なものを北海道では役人や営林署の職員など、熊が出没するような地域を行き来する人が使っていたそうです。

郵便ラッパの本家本元と言えば、ヨーロッパ。
郵便ラッパを描いた切手は、通常切手から記念・特殊切手まで、実に多くの種類が発行されてきました。
例えば、下の切手はドイツが1944年10月2日に発行した「切手の日」の切手で、大きく郵便ラッパを描き中央上部には手紙を描いています。

ヨーロッパ諸国で郵便ラッパを描く切手が多いのは、手紙と郵便ラッパは歴史的に切っても切れない縁で結ばれたものだからであり、このことは、上記の切手でもセットで描かれていることからもわかります。

日本での郵便ラッパは、逓送人の業務の手段として用いられていただけで、利用者には無関係な存在でした。

それがヨーロッパでの郵便ラッパは、利用者と密接に繋がっていたのです。
画像は、オーストリアが2013年に発行した「郵便の歴史」をテーマとした切手で、そこには村に到着する直前の郵便馬車が描かれています。

この絵画は、郵便御者が村人に郵便馬車の到着を知らせるためにラッパを吹いている場面を描いたもので、下の拡大図を見ると、ドイツ切手に描かれたものと同形ということがわかります。

一言で「郵便ラッパ」と言っても、日本とヨーロッパでは性格が違うのです。

郵便ラッパ」への1件のフィードバック

  1. ハガキを紹介していただきありがとうございます。特印があまりきれいに押せていないのが残念ですね。
     郵便ラッパについて恥ずかしながら、よく知らなかったので、こちらで知れて良かったです。
     それにしても暑いですね。どうぞ身体を大切になさってください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。必須項目には印がついています *