前回の、例のヤフオクの出品者さんの商品説明に青一の「原版は24面」という記述があります。
彼はなぜ「24面」と言うのか?
実は、ここに彼はなにも勉強などしていないという秘密が隠されているのです。
彼は「古い資料を少し読まれたほうがよろしいと思います」とか、自身のブログで青の太字で強調して「戦前の資料をぜひお読みください!真実はそこにあります!」(和同開珎ー皇朝銭専科のブログ 2024年5月30日「印刷細部傷や線のカスレなどについて」参照)と言っているのですが、これが全くの空手形で、ただ虚しく響くにすぎません。
彼はなぜ「24面」と言うのか?に話は戻りますが、答えは簡単でウッドワードの『大日本及全属国の郵便切手』の第13章の中の「発見された青1銭の原版数」の項目内で「24面」を紹介しているからに過ぎません。
ですが、ウッドワードの偉いところは同書の中で収友であるアレン大佐(当時、ウッドワードと手彫切手研究では双璧の存在)が、26面原版の可能性を指摘していることも、あわせて紹介しているのです。
当時のウッドワードとアレンの関係は、お互いの情報交換をするなど2人で調査研究を進めており、その手紙も残されています。
つまり、この時点で青一の原版数は24面なのか26面なのか確定はしておらず、ウッドワードは自分の著書なので24面としただけのことだったのです。
恐らく、この出品者はウッドワードの訳本だけは持っていて(彼は英文が理解できないので、訳本だけが唯一の参考書)、それを見ながら単純に何も思わず「24面」と孫引きし、これが全てだと思い込んでいるだけのことでしょう。
彼は、ウッドワードにこの続きがあるなんて、今ももちろん知らないし、夢にも思っていないと思います。
ウッドワードは『大日本及全属国の郵便切手』刊行後も調査研究を続け、その集大成として1935〜36年にかけて、“The London Philatelist” に発表し、そこで青一研究の最終版として原版数31を発表しているのです。
手彫切手収集家が「ウッドワードのラスト・スタディ」と呼んでいるものがそれです。
この文献も特に珍しいものではなく、入手は容易です。
下の画像は、米国スミソニアン郵便博物館で今も保管されている「ウッドワードのラスト・スタディ」のアルバムからプレート30の1リーフ。
ウッドワードは、その最終アルバムの中でプレート30については2リーフで詳細な解説を行い、3リーフを使って実物の整理を行っています。
結果として、ウッドワードが行った31版の整理には重複した切手が何枚も見つかり、26版まで減ったという落ちがあります。
「古い資料を少し読まれたほうがよろしいと思います」など、人を小馬鹿にしたような回答をするくらいなら、先にご自身がきちんと勉強された方が、スジが通っているというものではないかと思ったしだい。
昨日は多数のコメが有り出る幕は有りませんでした。
さすがに文献のMさんですね。その知識量は半端じゃないですね。そもそもウッドワードの原本をお持ちとは驚嘆します。普通は訳本で充分です… また原本と関連本の英文を読み解いての説明にはカタログコレクション程度(高価品除く)の知識量の私には大いに勉強になる事ばかりです。何か学生時代の講義を聞いているような感じです。人間いくつになっても勉強とか誰か言ってたような気がします。ところで、この諸悪の根源を何とか郵趣の世界から排除する事はできないものでしょうか。根本は手を出す人がいなくなれば良いのでしょうが、情報を共有できない独自の世界観の人がいる限り防ぎようがないというのももどかしい限りです。何もしないよりも発信して頂ければ少しでも被害を防ぐ事にも繋がるのではないかと思っています。
初老の趣味人さん
いつも、ありがとうございます。
おっしゃるとおり、紙媒体と電子媒体の両方を使っても情報から漏れる人が一定数いること。
また、独自の世界観で入札をされる方もいらっしゃいます。
ホント難しいですね。
牧之原の風来坊のおかしな点を指摘して、どこが変なのか情報を流すしか、私に出来ることはないかと。
彼は、間違いなく今までの郵趣界にはいなかった珍種(新種か?)の人間だと思っています。
本物とは啖呵が切れずに「贋作では御座いません」と記したものの、まともな測定データではない鑑定所見書。まぁ、本物とは言えない事情がある筈ですが、そんな御仁がジャパンスタンプのHPをブログに掲げて詐欺店と述べ、店主の苗字を格下の魚名を使って誹謗中傷した挙げ句、詐欺店に客が洗脳されている等、あの風来坊は「偽計業務妨害罪」に抵触する可能性があるかも知れません。
ご覧いただきまして、ありがとうございます。
彼は、たぶん激高型の人間なのではないかと想像しています。
また、これまでの売上を見ていると、おそらく彼の主たる生活費をヤフオクで賄っているものと考えます。
私が確認した2020年頃には無風だったものが、今年に入って暴風となり、かなり追いつめられているのではないでしょうか。
その現れが、ジャパンスタンプへの誹謗中傷となっているのだと考えています。
そうか、社長が名誉毀損か偽計業務妨害で告訴すればいいんですね!
早く捕まえられて、E印刷とおぼしきものの供給が止まって欲しいものです。