京橋箱場

画像の錦絵は「東京名所四十八景」から「京はし」。
「東京名所四十八景」は、昇斎一景が描き明治4年に出版したシリーズで、江戸から近代都市東京へと変貌する姿が描かれた絵画資料として、面白く、そして重要なもの。

ご紹介する「京はし」は、シリーズ最後のもので、「京はし」とは「京橋」のこと。
画面手前が今で言うところの銀座1丁目側で、橋を中心に奥が京橋3丁目、道路は中央通りになります。
画面をよく見ていただくと、橋の右側の袂の上空に白くはためく旗が見えると思います。
その旗には、なにやら文字が書かれているのですが、よく見ると「郵便」と読めますね。

その部分を拡大しましょう。
そして目線を下に落とすと、そこには屋根のついた小さな箱が・・・。
わかりやすく赤矢印を入れた部分です。

ここまで来ると、もう何かおわかりでしょう。
そうです。
あの有名な「京橋箱場」がこれ。
龍のカバーに、○に「京」字が入った朱印を見たことがあるかと思いますが、それがこの「京橋箱場」になります。

今でも、その場所を見ることは簡単で、下の地図の赤丸の所が箱場があった場所。

銀座、あるいは日本橋へ買い物に出たついでに足を伸ばしていただくと、野外郵趣活動にもなります。

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