日本語で読めるデンマーク初期切手の解説本としては、1980年に外国切手研究会から刊行された『デンマークの切手 1851-1874』があります。
もともと『関西郵趣』に連載されていた記事を一書にまとめたものですが、カタログコレクションを目指す収集家が、概要を知るには十分すぎる内容です。
下のリーフは、私の超貧弱なデンマーク初期切手の1リーフ。
かろうじて1番切手が、色調違いと印刷所違いであるのが救いと言えば救い。
このシリーズ。
一見したところ、図案の基本構成が同じなので「どこが違うの??」と思われたり、たまたま入手した1枚がどれに該当するのかわからなかったり、分類に苦労すると思います。
分類の基本は「スパンドレルズ」と呼ばれる文字フレームと月桂冠の間の三角部分の模様。
下の画像がその拡大で、こうして見るとよくわかると思います。
左:1851年の白抜き線。中:1854年の点線。右:1858年の波線。
各種世界カタログでは、ここまで拡大して図版を掲載していないので、分類するには分かり難いと思いますが、大別を知るにはこれを覚えておけば良いと思います。