フランス・線描き種まき

画像は、フランスの「種まき」シリーズから「線描き種まき」を、最も初歩的な図入りリーフに整理したもの。
米国で作られたものなので、配列は『スコット・カタログ』に準じています。

このように並べると「線描き種まき」が整然としたグループに見えてしまいますが、こうした並び方は整理されたカタログ的な配列なので、実際とは大きく異なります。
この辺のことを理解していないと、大変な勘違いになってしまいます。

実際の発行順に従った細別となると、郵便料金との関係がありますので繁雑になります。
なので、ここでは製造面を基準にした大別で紹介したいと思います。

画像の17枚を大別すると、1段目と2段目左端の薄紫色までの5枚(10〜30サンチーム)と、それ以後の12枚(45サンチーム〜1フラン)のグループの切手に2分されます。
前者は、1903年に発行が開始された「種まき」最初のグループ。
後者は、1924年以後に発行が始まった、中〜高額面のグループです。
そして、前者は平台版印刷で、後者は輪転版印刷という違いがあります。

細かく見ると、輪転版印刷の額面の中にも、切手帳は平台版であったりするのがあるので、全てが綺麗スッキリと分類できるわけでは無いのですが、大別的には問題ないでしょう。

図案中心にまとめてしまうと、画像で示したように単純なシリーズに見かけ上は見えてしまうのですが、実際は発行年代も印刷方式も異なるものなのです。
こうしたことが、図入りリーフの落とし穴であるとも言えます。

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