久々にハンガリーねた。
画像はタイプEと分類される単円の消印。
1850年から使用が始まって、1870年代前半まで確認されているもの。
基本的に年号が入らないのが面白くはないのですが、たいていは年月日が手紙の文面に書かれているので、使用年の特定は全てではありませんが、多くは可能です。
約1100余りの郵便局で使用されています。
タイプEにも他の形式と同じように多くのサブタイプがあって、画像の消印は下方に二重の弧線を巡らすZ5と呼ばれるもの。
現在のルーマニアに位置する Arad 局1853年1月26日発、Grosswardein 局1月28日着便。
“RECOM” 印が押された書留便で、朱色のクレヨン “9” の書き込みが当該料金。
その左隣に書かれている “6” は通常の郵便料金を表していますから、合計金額は15kr になります。
ですが、貼られた切手は1850年発行の6kr 切手が2枚なので、3kr の不足。
ところがよく見ると、”Franco” のペン書きがあるので、料金は完納されています。
おそらく差出人は、不足額の3kr を郵便局で現金で払ったので、局員が手書きで書き込んだものと思われます。