フランス・OR印

なんだか、ちょっと汚いカバーですね。
自分的には、元手がかかっていないので「まぁ、いいかな」と。

貼られているのは1871年発行の15サンチーム切手。
地域内郵便の10グラムまでの基本料金で、これがパリ市内だと15グラムまでに増量されて同じ15サンチームです。

このカバー、汚れも悪いですが、見ててなんだか殺風景ですよね。
なんででしょう??

その原因は、日付印が無いことにお気付きになりますでしょうか。
押されているのは “OR” という、素っ気ない郵便印が切手に4つと、カバー左上に1つだけ。

この “OR” 印ですが、”ORIGINE RURALE” の略で、不便地で使用される郵便印なのです。
使用期間は1836〜1912年。

使い方は、地域を巡回している郵便配達人に手紙を直接渡せばいいのです。
受取った配達人は、その場で “OR” 印を押して、そのまま配達が基本。
つまり郵便局は経由しないのです。

ところが、この “OR” 扱便には郵便局の抹消印が押されているものが多くて、画像のような正規の取扱を受けたものの方が、たぶん少ないと思います。
すなわち、多くのものが直接配達されずに一度郵便局に持ち込まれ日付印で抹消されたのち、配達にまわされているわけです。
理由はわかりませんが・・・。

画像の使用例は見てくれは悪いですが、正規の取扱を受けた使用例です。

明日から熊本行きなので、更新が止まります。
熊本は2週間の滞在なのですが、頃合いを見計らって一度帰宅しますので、そのタイミングで更新となります。

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