もうすぐ、というか来週ですね。JAPEXは。
どうも、コロナの影響でしょうか?
いまひとつ、気分的に盛り上がれない自分です。
参観時間も、いつもみたいではなくてササッと切り上げようかと思っています。
なんて、こんなことを書いても宴会だけは止められませんね。
十分注意して開催です。
下の画像は、グレナダが発行した広重の『江戸名所百景』から「猿わか町よるの景」。
今日は、JAPEXがらみでこの切手をご紹介。
描かれているのは、夜なのに随分と賑やかな通りですね。
それもそのはずで、江戸で人気の歌舞伎と人形芝居の小屋が建並んだ猿若町の通りを描いたもの。
絵に向って右側に歌舞伎の3座。手前から川原座、市村座、中村座。
左側は、手前が芝居茶屋で、その奥に人形2座が描かれています。
そもそも、この絵のタイトルの「猿若町」という地名ですが、これは江戸歌舞伎の始祖、猿若勘三郎に由来するもの。
それで、この絵とJAPEXがどう結びつくのかと言うと、この絵の場所がJAPEX会場である都立産業貿易センターのすぐ近くなんですね。
下の地図をご覧下さい。
これは嘉永年間の尾張屋版切絵図からの一部分に、関係ヶ所を加えたもの。
中心にある赤丸が産業貿易センターで、JAPEXの会場です。
通りを挟んだ反対側が浅草寺で、通りを左に進めば浅草駅。多くの皆さんはこの通りを、浅草駅方面から歩いて来られると思います。
それで、産業貿易センターの斜め後ろに有る赤丸の位置で、広重がこの絵を描き、その方向は矢印の向きになります。
この辺り。今ではすっかり裏通りとして静かですが、160〜170年前には上の切手のように夜でも賑やかな芝居町だったのです。