三井文庫の切手室

西武新宿線新井薬師前駅で降りて、閑静な住宅街を歩くこと約10分。
そんな所にあった三井文庫には、切手を見によく行きました。

通年の展示ではなく、年3回の特別展にあわせて切手室もオープンになるのですが、三井家に伝わった美術・工芸品を中心とした特別展には、どこかの品の良い奥様方が次々と訪れるのに対して、切手室の方はいつも開店休業状態。
僕が3〜4時間居ても、他には1人も入室されないこともザラにありました。
お陰様で、こちらはゆっくりと世界中のクラシック切手が観賞できたわけです。

ここの切手室の良いところは、三井高陽氏が収集されたコレクションが再整理され、リーフに貼られたコレクションの形で、膨大な量を好きなだけ閲覧できたこと。
11時頃に入館して、15時頃までの4時間ほどを切手室で過ごすのが常でした。
有名な手彫切手のコレクション、ヨーロッパのクラシック切手が、自分のコレクションを見ている感じで、目の前に展開していくのですからたまりません。

文句なく日本一の切手展示でした。
それだけに、日本橋の三井記念美術館に美術系の展示部門が移った時にはショックでしたね。

いま思い返しても、あの切手室は素晴らしかったなぁ。

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