ベルギー・1851年20c

画像は、ベルギーの初期切手を貼付した、僅か数百円の安物カバー。
元々は、画像で見える横線の入ったところで折られた、細長いカバーだったのですが、裏面を確認すると朱印があったので、それを見せるためにフラップを展開してリーフに貼ってあります。
ただし、開封時に斜めに切られてしまっていたので、見栄えはちょっと悪いですね。

楕円形の枠内にレオポルド1世を描いた、「メダリオン」切手は1849年に発行され、その後しばらくは、同一図案で透しの変更や改版を行いながら発行が続きました。
そのような中で、画像の切手は1851年発行の20c切手です。

カバーのデータは、ブリュッセル 1856年6月10日の差し立てで、翌日にはヴェルヴィエ に到着しています。
裏面の朱印が、ヴェルヴィエの消印です。

ヴェルヴィエは、今は衰退してしまいましたが、織物産業の都市として歴代栄えた町で、この手紙が使用された1856年頃には、それを背景として多くの富がこの町に集まっていました。

この切手、基本額面としてじゃんじゃん使われたので、カバーと言えども駄物としての存在です。
カタログコレクション以上、専門コレクション以下という、つまり気に入った切手ならば1額面1リーフを作りたいという時に、こうした安価なカバーの存在は大変に有り難いものです。

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