郵便の前身(正確には違いますが・・・)である飛脚。
「そう言えば、飛躍屋の店ってどこにあったんだろう?」
と、突然思ったので書庫から資料を引っ張り出して、わかる範囲でちょっと調べてみました。
一口に飛躍屋と言っても色々とありますが、一番わかりやすいところで、後に内国通運会社になった嶋屋左右衛門、和泉屋甚兵衛、京屋弥兵衛、山田屋八左衛門、江戸屋仁左三郎の5軒です。
その結果は、下の図のとおり。
嶋屋左右衛門の店は動くことが無く、日本橋瀬戸物町にずっと店を構えていました。
京屋弥兵衛は、近隣で4回ほど引越をしているのですが、最終的には室町二丁目に落ち着きます。ただし、正確な位置が特定できなかったので、下の図で円で囲った辺りということで示しました。
江戸屋仁左三郎は、呉服町に店を構えています。
和泉屋甚兵衛は、左内町から一度も動くことはありませんでした。
これで4軒の店が特定でき、残るは山田屋八左衛門なのですが、山田屋の動きは複雑で(店舗移転の他に、経営形態も複雑です)、何度かの移転を行った後、最終的には室町二丁目の京屋に同居する形になっています。
これを見て気がつくのは、日本橋を中心とした狭い範囲で店舗を展開しているところ。
交通、商業の中心ということで当たり前ではあるのですが、実際に店舗の位置を確認すると、改めて納得します。