スイスの通常切手には、戦前、戦後ともに良いシリーズが幾つもありますが、1909年から発行が始まった画像のテルボーイもその一つ。
もう一つの図案であるウィリアム・テルと同一のシリーズ群を作っていて、テルボーイが低額面、ウィリアム・テルが中額面となっています。
このテルボーイ、『ツームシュタイン』のカタログで数えるとメインナンバーだけでも28種を数えますが、タイプ1〜3の分類が基本で、これができないとメインナンバーのカタログコレクションもできません。
『スコット』では、これを1次改版、2次改版として扱っています。
下の画像はタイプ1。
上から2番目の赤丸内の、弓の弦が矢の手前を通っているのが本タイプ最大の目印。
一番上の赤丸で囲った円が細い。
一番下の赤丸内のテルボーイが立つ2段の台の厚さが同じ。
続いてタイプ2。
一番上の円は、タイプ1と同じく細い。
弓の弦が、タイプ1と異なり矢の後ろを通っている。
テルボーイが立つ2段の台の厚さは同じ。
そして、タイプ3。
一番上の円が、タイプ1・2とは異なり太い。
タイプ2と同じく、弓の弦が矢の後ろを通っている。
テルボーイが立つ2段の台は、下の段の方が厚みが厚い。
テルボーイには、1つのタイプしかない額面もありますが、複数タイプが存在する額面のタイプ別は、この1〜3で共通しています。
このため、このタイプ分類をマスターすることが、奥の深いカタログコレクションを作る第一歩となります。