画像は、セント・ビンセントが1862年に発行した6ペンス切手。
ギボンズ・カタログで言うところの4番です。
左辺が僅かにタッチしたコンディションですが、セント・ビンセントのクラシック切手としては、これでも良い状態に入ります。
この切手の右辺下部を見ると、ちょこっとだけ隣の切手が見えますが、画像からでもガッター幅がいかに狭いかがわかると思います。
目打は潰れた感じがしますが、これは「ラフ目打」と呼ばれるもの。
この切手を印刷したパーキンス・ベーコン社は、印刷技術には定評があったものの、目打技術はイマイチってところなのでしょう。
目打の状態については古くから調査・研究が行われ、1861年4月〜1872年1月の間は「ラフ目打」が続いています。
この6ペンスは、1862〜1866年の間に5回に分けて製造され、合計1502シートが引き渡されています。
このため、初期の6ペンス切手の中では最もありふれた切手(ギボンズの2番は167シートで、7番は300シート)となっていますが、それでも他国の初期切手と比べると、たったの1502シートとも言えます。