昨日の記事で14版であることを説明も無しに書いたのだけど、皆さん全員がそんなことを知ってるわけではなく、あとから「不親切だったかなぁ」と反省です。
昨日は、変形大ブロックであること書いただけだったのですが、その全体形は下のような形をしています。
シートの下40枚ブロックから、銘版付12枚ブロックを切り抜いた残骸で、こんな形になっちゃうと切手商でも売るのに苦労するので、めちゃ格安で売ってくれます。
幸いこのブロックには、赤枠で囲んだポジション78と91が残っていました。
最初に78番切手ですが、拡大すると下の画像になります。
「本」字の4画目の肩が切れていますね。これが特徴です。
この版はよく出来ていて、シートで確認しても特徴的な切手がほとんどありません。そうした意味から、このポジションが残っていたのは幸いでした。
次に91番切手です。
この切手は耳紙に小さな点が付いるのですが、印刷の感じで微細な線のように見える場合もあります。
僕がこのブロックを入手したのは、整理してあるリーフが91年製のものなので、1990年前後のことだと思います。
そのリーフには、78番切手の変種については注記がしてありますが、他に目立った変種も無く「つまらないブロック」としてリーフに貼られ、長いことそのままの状態でした。
当時、昭和切手のバイブルであった『昭和切手研究』にも掲載が無く、単なる偶発変種か定常変種なのかもわからなかったわけです。
それから長い月日が経って2012年に『五重塔三十銭切手の研究』が出版されると、ちゃんと掲載されていました。
そして、この特徴を持ったものが14版なのだと。