zoom狂騒曲

タイトルを見て「はは〜ん」と思う方は多いと思いますし、「zoomとは何か」を理解している方ほど、納得いただけるタイトルだと思います。
特にJPSの研究会では、大狂騒曲ではないでしょうか。

原因は簡単で、『郵趣』をはじめとした各種媒体を通じての、イメージ先行型キャンペーンの結果です。
物事には必ずメリットとデメリットがありますし、道具を使えば、その使い方しだいで便利にもなりますし、またその逆にもなります。

zoomと言うのは、パソコンという文房具の中で操る、単なる道具でしかありません。
ですから、道具としての使い方がありますし、その使い方を知らなければ、本来の能力の半分やそれ以下のパフォーマンスしか引き出せないのは当たり前。

なのに、多くの人はzoomを「魔法の道具」だと思っています。
さしづめ、「zoom」というお題目を唱えれば何でも出来ると・・・。

僕は、自分の外国切手収集家グループを主催しているので、各地に散らばる友人達と定期的にzoom例会を開いています。
また、それ以外の収友数人とは「2人例会」と称して、月に何回もzoom例会を開催しています。
これらの方は、皆さんはzoomの使い方を知っているので、各種機能を使い、濃い内容の話しができています。
例えば、版欠点の拡大などは実物をルーペで覗くより、zoomの方がよく見えるし、わかりやすい。
また、切手展出品作品を事前に見ながら、提出前に改善点の話しあいなども手軽にできます。

対してJPS研究会のzoomはどうでしょうか?
自分の関係している研究会、また他の研究会の話しを聞くと、どうも上手くいっていないように思います。
よく聞くのは、共有機能を使わずに、単なる研究会の実況中継ですね。
某研究会では、それを繰り返したら誰も来なくなったとか・・・。
つまり、地方からの参加者は、画面の向こうでガヤガヤなんかやっている程度にしか見えない。
結果「なんだ、zoomなんかつまらないじゃないか」と。
zoomの何たるかを知らずに、魔法の道具と思って期待していた人ほど、落胆が大きい・・・。

zoomを主催する側の人は、それなりの工夫が必要ですし、ホストとしての手間ひまが必要です。
ゲスト側は、最低限のzoomの使い方を学習していなければなりません。
その両者が、うまく噛みあってこそのzoom例会なのです。

以前に鉄道例会では、僕の個人アカウントを使って、僕がホストとしてzoomを提供していました。
ですが、今はしていません。
zoomの勉強もせずに、「あれがわからん」「どこをクリックすればいいのか」に始まり、とどめは「あんな難しいのはわからん。もっと簡単に接続できるように工夫しろ」(もちろん、接続方法はzoomの仕様ですから、僕に言うこと自体が理不尽な話し)など、コールセンターかサポートセンターのようになってしまい、アホらしくて提供は止めました。
ホント不思議に思うのは、自分で勉強すらしないで、繋がらない不満をホスト側にぶちまけて来る輩がいること。

zoomと言うのは、ホスト側もゲスト側も必要最低限の知識さえ持っていれば、極めて有益な道具。
zoom絶賛大売り出し中を叫ぶのも良いですが、メリット、デメリットの両方を提示することは必要でしょう。
あまりに「魔法の道具」として叫びすぎて、大きな勘違いをしている人の、なんと多いことか・・・。

『郵趣』で「zoom利用の実際」という特集を組のも一案かと。
「こういう機能があって、それを使うとこうなります」とか、具体例および使い方を実際にバリバリ使っている事例を示しながら、使い方のレベルアップをはかる。
理想は、目白に集まった面々も、スマホやタブレットなどで全員が接続することですね。

でも、あまり皆さんが熟練してしまうと一抹の不安が・・・。
それは、目白に集まるというリアル例会に誰も来なくなることですね。
こうなると、もはや本末転倒ですから。

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