持続可能な収集

昨日は、全日本切手まつりへ。
11時に会場へ行ったところ、もうビックリ。
どこから、こんなに人が沸いてきたのだろうか・・・。と。
なかなか盛況なご様子でした。

作品は、お祭りなので色々な切り口があって、良かったと思います。
あのようなコンセプトなので、逆に競争展仕様の王道的な作品があると、なんか場違いに見えてしまうのは、ご愛嬌というものでしょう。

で、お祭りというわけではありませんが、外国切手グループの面々と15時半からワインバーで宴会。
ボトルを何本も空けて、楽しい4時間を過ごしました。
普段はフリーランス仲間の若い人達と行く店なのですが、昨日は打って変ってオジジ集団。
まぁ、でも、それはそれで怪しげで、店の中で絵的に浮いていたかもしれませんが、よろしかったのではないでしょうか。

今回の作品群の中に友人が出した、一つの野心的(?)な作品がありました。
いつもの競争展ならば、バリバリの伝統郵趣作品を作られる方なのですが、今回はそれを使用済のみで構成したもの。
つまり、予算の少ない年金生活者には有り難い内容で、これから増えるであろう年金世代の切手の楽しみ方の一つの方向性を示したものでした。

実は、私の知り合いの若い切手収集家の中には、仕事がうまくいかず、派遣やバイトを渡り歩いて、なんとか生活している人が何人もいます。
人それぞれ事情は異なるのですが、切手は好きだけど、資金的には苦しい。
そういう若い人が、一定数居るのも事実。
懐が寂しいのは、年金生活者だけではなく、30代、40代の中にも居るのです。

例会の度に、目白のショールームを覗くのですが、外国の新切手に驚くような値段が付いています。
単片で1000円前後、数種セットで3000円とか4000円。
小形シートになれば5000円超えどころか、1万円弱とか・・・。

もはや、こうなって来ると年金生活や、生活に苦労している若い人達には、未使用を買うということは、なかなかハードルが高いと思います。
そんな時に、優しいのはやっぱり使用済でしょう。

伝統郵趣のばあい、製造面は未使用、使用面はカバーで表現するのが基本ですが、これは競争展を意識した場合の戦略の一つ。
ですから、普通に収集を進めるならば未使用は必須項目ではありませんから、裏糊以外の分類であれば、使用済でも十分に楽しめます。
ただ、色調については、慎重に進めなければいけないので注意が必要です。

資金面を理由に、未使用を含めた体系的な収集を諦めるよりは、安い使用済を使って未使用を使った時と同等に近い体系的なコレクションを作ることの方が、遥かに収集の楽しさを味わうことができると思います。

昨夜の飲み会で話したのですが、手元に有る多量のグスタフ6世を使って「使用済で作るグスタフ6世」(1リーフ1000円以下で作品を作ろう)なんてタイトルの作品を作るのも、悪くはないかも。

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