画像の絵葉書は、40年程前に米国をうろついた時に “Seashore Trolley Museum” を訪問した際に購入した絵葉書。
“Seashore Trolley Museum” は、世界的に見ても数少ない路面電車の保存と修理を行う専門博物館で、稼働する車両を実際に動かし、乗せてくれます。

米国には、日本とは違い路面電車にも鉄道郵便車があり、その車内では区分作業や押印作業も行っていました。
その郵便車の1両が画像の絵葉書のもので、正確に言えば郵便・荷物合造車になります。
この他に、他の都市では郵便車単独の車両もありましたし、郵便室と客室が半々になっている車両もありました。
さて、この車両の後ろ半分を拡大すると・・・。

郵便車であることの表示が見えますね。
路面電車の保存車両は、全米で見るとそこそこの数はあるのですが、郵便車となるととても珍しく、2〜3両であると聞いた記憶が残っています。
米国で路面電車に郵便車を導入したのは、19世紀後半に都市部の人口が急激に増えたため、既存の処理システムでは対処仕切れなくなったことから、細かな路線網を持っていた路面電車を利用して、局間を結ぶという発想だったそうです。