フランスの消印2例

下のリーフは、1867年発行のナポレオン10サンチーム(右)と1870年発行のセレス20サンチーム切手を貼り、スイスのバーゼル宛に送られたもので、切手も駄物でカバー全体としても駄物という、僕にはピッタリなもの。

切手を抹消している番号印は「2602」番で、フランス西部の都市ナント。
その証示印がセレス切手の左下に押されている二重丸印で、1871年7月17日。
パリの中継印は裏面(カバーは開いているので上方)に押されていて、翌18日。
そして、バーゼルの到着印が下方に押されている7月19日ですから、国際郵便でもフランスを横断してスイスまで2日ですから、なんて早いのでしょう。

上のカバーの日付印を拡大したものが下の画像で、左がナントのもの。
赤矢印の部分が数字の「8」なのですが、この数字は日本で言うところの便号で「8便」ということになります。
右のパリの中継印で、下部の “ETRANGER” 表示は外国便取扱を示しています。
赤矢印の「米」マークですが、左の消印では便号を示していましたが、この記号は最終便と1便目の間、つまり早朝扱いを示しています。

ナントは8便ですから遅い時刻に処理され、パリ着は早朝。
そして翌日にバーゼル着。

そうそう、切手の下方に押された赤枠の “PD” 印は、宛先までの料金完納を示しています。

フランスの消印2例」への3件のフィードバック

  1. 外国切手は守備範囲外なのでド素人な質問をしますが、このようなカバーはどのようなところで入手する機会が多いですか?
    また、手彫のエンタイアくらいの値段でしようか?

    1. 今は、eBayが多いですね。
      eBayの良いところは、オークション誌が扱わない低価格品を手軽に入手できるところだと思います。
      価格は、セレスやナポレオンはメインナンバーだけでもピンキリです。
      ですが、私はフランスで専門コレクションを作る考えはないので、安物専門といったところ。
      基本料金の、いわゆる青色の切手は駄物ですから、数百円から買えます。
      今日のカバーは外国郵便でスイス宛ですが、今だったら1000円程度でしょう。
      もちろん、国内の切手商で買うと2〜3倍の値段はしますが・・・。
      セレスやナポレオンの青色の切手でしたら、パリの切手商に行けばカバーは束で売ってます。
      それに版欠点も多いので、山のようにある単片を漁る楽しみもありますし、消印のバラエティも豊富です。
      日本切手より古い時代の切手を、日本切手よりはるかに低価格で楽しめますよ。

  2. ありがとうございます。
    外国のネットオークションですか。
    1800年代の切手でもずいぶん安いですね。
    日本切手とくらべたら、確かにぜんぜん安いです。

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