日本で開催される国際展の楽しみは、毎回そうなのですが、同一テーマの作品が何作品も並ぶこと。
つまり、同じテーマの作品の見比べができる点ですね。
今回の圧巻は手彫切手。
それぞれの出品者の収集に対するスタンスが伝わってきて、楽しかったですね。
超重量級の作品もあれば、自分なりの熱意で可能な範囲で収集を展開されていると思われる作品も。
それぞれの考えや姿勢、つまり収集の背景が伝わってきました。
純粋にマテリアル大集合的な見方をすれば、1991年展の手彫の方が上ですが、今回はそれとは違う意味で面白かったです。
前回の2011年の時は、菊切手が大賑わいだったのを覚えています。
この時に、50銭赤茶の櫛型12×12.5目打の未使用が5作品に入っていました。
そして、その中で現存数に言及したのは4作品で、その内訳は8枚が2作品、10枚が2作品と2つに分かれており、それを見て「いったい、どっちが本当なんだい??」と思ったものです。
こういう比較ができるのが、日本で開かれる国際展のメリットであるとも思います。
それで今回比較して、面白かったのが昭和切手。
というよりも、わからなくなりました。
なにがと言えば色。
同じ刷色表記でも、貼られている切手の色が全く違ったりするのです。
そのような戸惑う例が幾つかあったのですが、最もわかりやすかったのが乃木2銭のキーマテリアルとも言える、朱色の単線12目打。
鮮やかな色の切手と、暗い色の切手。
出品者によって、貼ってある切手の色が全く違います。
でも、色表記は同じ。
いったい、どっちがホントの色?
それとも、色の幅(若干の幅があるのは、児玉コレクションで知っています)があって、両方とも朱色なのでしょうか?
それにしても、違いすぎるように見えたのですが・・・。
こうやって比較できるのが、主要コレクションが一同に会すればこそ可能であるわけで、貴重な機会でもあります。
そう言えば、会期終了後の今日になっても、公式ホームページで受賞結果がアナウンスされませんね。
どなたさんが運営しているのか知りませんが、ホームページは速報性というメリットがウリの一つだと思うので、こう遅くては意味がないような・・・。
それに、そんなに手間がかかるほどのものではないと思いますが・・・。
色は人によって見え方が違うので、色調バラエティは科学的には説得力に欠けるように思います。先人のこだわり・努力は理解しますが、深みにはまりすぎると一般人が逃げていく。