「改版20円藤切手あれこれ」

仕事の気分転換ということで、書庫から『喜多方郵趣』を引っ張り出してパラパラと捲っていたら、北上健氏による表題の記事が目に留まりました。

第2次ローマ字入り20円「ふじ」のことなのですが、発行当時のことがなかなか面白い。
もちろん、僕が切手収集を始める前のことなのでリアルタイムで知らなかっただけで、リアルタイム収集家だった方々には、よく知られていることなのかも知れません。

ちょっと長い引用ですが、郵政省の発表は以下の通りでした。
「20円郵便切手の郵便物自動取揃え押印機による色検査の適応性を高めるため、意匠(藤)を一部修正することになった。修正は原図の四周を地色のわく(太さ0.5mm)で囲んだだけ(地色とわくは同色なので、わく線としては切手面の一部分だけに表われる)なので、一見現行のものと変わらない」

この郵政省の発表を受けて、当時の収集家は改版切手については、実際に発売になって手にするまでは、「新旧の見分けがつかない切手」と思われていたのでしょう。
このこと自体が、僕には大変な驚き。
だって、僕などは子供の頃から、新旧の区別が常識でしたからね。
普通に入門書に区別の仕方が載っていましたから、そんなことは最初からわかっていたものと理解していました。

本文を読むと、北上氏も発売になるまでは「区別がつかないもの」と思われていたことがわかりますが、実際に手にしてみると「なーんだ。3ヶ所も違っているではないの」と、瞬時に違いを見つけられたわけです。

掲載されている『喜多方郵趣』No,306は4月20日が発行なので、急いで速報として原稿を書かれたものと思います。

当時の状況を知ることが出来る、よい資料を見つけました。

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