『東海郵趣』

皆さんもご存知のように『東海郵趣』が休刊になりました。
下の画像は第一次『東海郵趣』創刊号からの合本。

この第一次『東海郵趣』には、時の郵便史のリーダー的な存在であった中尾雄三、服部静夫、墨人堂こと江崎恵海、裏田稔をはじめとする手堅い書き手を抱えており、下手な全国誌よりも充実した内容を誇っていました。

特に38号からの連載「東海地方の鉄道郵便印」、91号からの「日本郵便機械消印詳説」は郵趣史に残る名著として、後進の自分も熟読し大いに勉強させていただいたもの。

最近の情勢として、JPSというまとまりのある本部傘下の支部とは異なり、地方連盟の有り方そのものが揺らいでいる現実を見ると、傘下団体の消滅や購読者数の低下は仕方がないものと思います。

地方連盟とは何なのか?
その存在意義を考える時期なのだと思います。
その上で、機関誌である雑誌をどうするのか?

資金的に無理があるならば、なにも紙媒体を考えなくてもよいですし、極めて安価なコストでの情報発信は色々と可能です。
今の世の中、有益なツールが無料、もしくは僅かな料金で利用できますので、発信者側の思想一つで、様々な方法が考えられます。
確かに、一部ではネットの出来ない老人はどうするのか?という意見を聞きますし、事実、僕もそのように言われたことがあります。
ですが、今の世の中、それはもう自力でどうにかしてもらわないと。
自力でする気が無いのでしたら、それまでのことでしょう。
自分から努力しない人のために、多くの人が不利益を被ることだけは避けなくてはなりません。

『東海郵趣』の休刊は、ほとんどの地方で活動が止まった地方連盟の有り方に一石を投ずるものだと思いますが、時すでに遅し感が満杯ですね。

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